コンクリートは構造物の圧縮力を受け持っているので、コンクリート強度を知ることは構造体の健全性を知る上で重要になります。
- コンクリート圧縮強度を知りたい(耐震診断評価材料として)。
- おおよそのコンクリート強度を知りたい。
- コンクリートの中性化深さを知りたい。
- 単位容積質量を知りたい(普通コンクリートか軽量コンクリートか)。
- コンクリートの静弾性係数を知りたい(耐震診断評価材料として)。
- コンクリートの塩化物イオン量を知りたい。
一般的にコンクリート強度調査でもっとも採用されており、コアを抜くことで強度だけでなく中性化深さや単位容積質量、静弾性係数、塩化物イオン量等が分かります。耐震診断でのコア採取の場合は通常、各階3~4箇所を目安にコアを採取します。
- 鉄筋や電線管を傷つけないように配筋探査を行いコア採取箇所を決めます。
- コアドリルにてコアを採取します。コアドリルが設置できる場所であれば、コア採取可能です。室内でも適切な養生を行い汚すことなくスマートに採取していきます。
- 採取したコアは採取箇所の情報を記載した後、適切な養生を行い一旦持ち帰ります。
- 破壊検査のため補修が必要となりますが、無収縮モルタルによる補修を当社で実施します。
- モルタルの乾燥・硬化後、塗装を実施します。当社ではコア採取後無収縮モルタルによる補修・仕上げ材の復旧まで一括で行います。
- 採取コアは第三者検査機関にて圧縮強度、中性化深さ、単位容積質量、静弾性係数、塩化物イオン量測定などの試験を行います。
直径がφ20~32mmの「ソフトコア採取」にも対応してます。
当社は「一般社団法人 ソフトコアリング協会」の会員です。
簡易的に圧縮強度を測定する場合はリバウンドハンマーを使用して測定します。
リバウンドハンマーによる測定は、住宅瑕疵担保責任保険の非破壊検査で使用されています。
- リバウンドハンマーによる反発度の測定状況のイメージ
コンクリートの反発度を測定することで圧縮強度を推定します(反発硬度法)。
測定箇所に軽微な凹凸が生じることがあります。
コンクリートの含水量や表面粗さの影響を受けます。
電磁パルス法の装置を用いてコンクリート内部の音速を測定し、強度を推定できます。
- 測定装置
- コンクリート中の鉄筋より音響を発生させ、コンクリート表面に取り付けたセンサーまで音が到達する時間を測定することでコンクリート内部の音速を測定します。 コンクリート内部音速結果より粗悪なコンクリートを弁別します。
中性化深さと鉄筋までのかぶり厚さを知ることで、鉄筋が腐食環境にあるかといったこと等がわかります。
中性化深さ測定はフェノールフタレイン溶液の呈色反応を利用して測定します。フェノールフタレイン溶液は、アルカリ性に適用したときに赤紫色に変化しますので、中性化の部分は無色となります。
中性化深さの測定方法としては、コア採取による方法、はつり調査による方法、ドリル削孔粉による方法があります。
ドリル削孔粉による中性化深さ測定方法
ドリル削孔粉を用いたコンクリート構造物の中性化深さ試験方法(NDIS 3419)は、フェノールフタレイン溶液をしみこませたろ紙をドリル直下に配置し、ドリルを掘り進めながら、ろ紙を回転させドリル削孔粉でろ紙が赤紫色に変わった時点のドリル削孔深さを測定します。他の方法より構造物への損傷が少なくなります。若干深めの測定値(安全サイド)となります。
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