非破壊試験

非破壊試験とは?
非破壊試験(Non-Destructive-Testing)とは、素材や製品を破壊せずに、きずの有無及びその存在位置・大きさ・形状・分布状況などを調べる試験です。そして、その結果を、規格などによる基準に従って合否判定する方法を非破壊検査(Non-Destructive-Inspection)といいます。

対象部位
各種プラントなどに設置されている鋼構造物、鉄鋼製品など

調査ニーズ
  • 溶接部のカラーチェック(PT)をやって欲しい。
  • 消防法に対応した検査をやって欲しい。
  • 配管の検査でレントゲンが必要といわれた。
  • ボルトの亀裂調査を行って欲しい。
  • 熱交換器のチューブ検査をやって欲しい。

浸透探傷試験 磁気探傷試験 超音波探傷試験 渦電流探傷試験 放射線透過試験
赤外線サーモグラフィ試験 金属材料劣化観察 破面観察

きずの中に浸透液(赤色)がしみこむ際の毛管現象、現像粒子間(白色)に、きずの中の浸透液がにじみ出る際の毛管現象を利用した試験方法です。
浸透処理 現像処理 検出されたきず

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磁気探傷試験は、きず部での漏洩磁束に磁粉を吸着させて検出する試験方法です。
磁束が漏洩しないときずの検出ができないので非磁性体の材料には使用できません。
磁気探傷試験(蛍光) 検出されたきず

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超音波とは一般的に20kHz以上の周波数帯域の非可聴音のことを差します。超音波探傷試験は対象物の内部に音を伝播させきずからの反射により内部状況を探傷する方法です。溶接構造物の超音波探傷試験には1MHz~10MHz帯域の超音波を使用します。
超音波探傷試験 表示波形(Aスコープ)

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電磁誘導現象を用いた試験方法で、導体表面のきずを検出します。非接触で高速に探傷できることを特徴としています。
渦電流探傷検査装置 渦電流探傷試験状況

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不透明体は光をさえぎりますが、光より波長が短く、エネルギーの高いX線、γ線は透過することができます。これにより、光を透過しないものの内部構造、きずなどを調べる試験方法です。
放射線透過試験状況

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物質から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、温度分布を画像表示するカメラで撮影します。温度差のある対象物に対して画像として表示しますので温度変化があらわれるもの例えば化学プラントや発電設備などの異状発熱、建築構造物外壁仕上材の浮きや剥離などの評価に使用できます。
反面物質の種類や表面粗さ、角度などによって放射率は変化するので技量を認定された技術者による解析が必要となります。
赤外線カメラによる撮影状況 赤外線温度分布状況

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石油プラント、化学プラント、電力プラント等の各種設備に使用される金属材料は、運転の条件により様々な材料劣化を起こします。金属組織を観察することで材料そのものを多方面から調査し、その劣化状況が評価できます。
非破壊的な金属全般の組織観察法としてスンプ法があります。そのレプリカの顕微鏡観察写真からは熱履歴や材料劣化程度等に関する情報が得られ、割れ発生状況評価・進展性評価などを推察する手段として良く用いられる方法です。
SUS材のSCC
(貫粒型)
SUS材の鋭敏化 高温割れ
スンプ法とは?・・・鈴木式万能顕微鏡印画法(Suzuki‘s Universal Micro-Printing method)の頭文字SUMPを取ったものです。
観察面の凹凸(金属面では腐食液にて凹凸をつける)をアセチルセルロースフィルムなどに写し取り顕微鏡にて観察する手法です。

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金属の破壊原因の調査は破断した金属破面の状態を目視や光学顕微鏡などで観察し、破壊起点や応力方向などを推察します。
また、操作型電子顕微鏡(SEM)を用いて詳細な組織観察をすることにより、破壊原因の推察を行います。
破損した部品(ボルト、シャフト、ギアなど)や構造部材(配管、レール、梁など)の破面は、
(1)破損形態(疲労破壊、静的破壊など)
(2)破損起点(疵、介在物、過大負荷、腐食など)
(3)破損方向・応力負荷方向・種類(曲げ応力、引張応力、ねじり応力など)
等の情報を持っています。破面を走査電子顕微鏡(SEM)で観察することによって、その部品、部材がどのような原因で、どこから、どのように、なぜ破損したかを推察することができます。
金属疲労破面である縞模様
(ストライエーション)
延性破面であるディンプル 脆性破面である劈開破面
(リバーパターン)

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調査お申し込みから完了までの流れ

フローチャート

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